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2ちゃんねる閉鎖騒動について、仮差し押さえに対抗することは可能

2007/1/13 土曜日 13:37:00 | エッセイ — By ebifly

ドメインの差し押さえによる2ちゃんねるの閉鎖って可能なのかというのをエビフライカンパニーにおいてマジで検討してみた。

JPドメインの場合は日本知的財産仲裁センターというところが「知的財産」という扱いで取り扱っているので、知的財産基本法でカバーできる。

知的財産権 - Wikipediaにインターネット上のドメイン名についても一応記述がある。ただしこれは不正にドメインを使用する行為の禁止に関する場合において定義されたものなので微妙かも知れないが、一応筋は通る。差し押さえするなら無体財産権に該当するとして処理するしかない。問題はドメインの価値をどうやって計算するかだが、これは実際の価値や価格とは無関係に設定されるのでおそらくむちゃくちゃ安い価格になる可能性がある。これは土地や家屋の国による課税対象となる場合の資産価値計算と同種のものになると考えられるため。なので、価値は非常に低いため、今回の500万円の中に含まれると考えて問題ない。

ただしここで問題になるのは、差し押さえの場合は仕事に使っているものは差し押さえの対象にならないということ。ひろゆきの仕事が2ちゃんねるの運営であるということで訴えられているのだから、その仕事に使っているドメイン名は差し押さえすると運営不可能となってしまう。ひろゆき自身が会社法人化していなくても、ひろゆきが一種の自営業者ということで「ドメインは仕事に必要です」と言えば差し押さえできないのではないかと思われる。

さらにここでポイントになるのは、これが差し押さえではなく「仮差し押さえ」という点。これは相手が勝手に処分するのを防ぐのが目的であり、このまますぐに競売にかけられると言うことはない。競売にかけられるのは「差し押さえ」であり、「仮差し押さえ」ではない。つまり債権の保全なので、仮差し押さえで2ちゃんねるが停止することはない。ただし、差し押さえを実際に実行されれば2ちゃんねる閉鎖の可能性は以前として存在することになり、仮差し押さえがその前段階作業というように位置づけるのであれば、危機はまだ去ってはいないことになる。

仮差し押さえの場合、申し立てる側の一方的な証拠のみでほぼ1日で決定するため、申立人が出す証拠の中に「ドメイン名」と書いてあれば、よほど慎重な裁判官でもない限り、通過すると思われる。つまり、ドメイン名の仮差し押さえはおそらく可能であり、実際に通ってしまったものと思われる。ただしこの証拠が正しいかどうかを保証するために担保として請求額の3分の1から5分の1が通常は必要となる。500万円分の仮差し押さえであるとして、おそらく100万円から200万円ほどの保証金を払ったことになる。もちろん終了後は返金されるので痛くはない。

結論その1:2ちゃんねる閉鎖は現段階ではあり得ない
仮差し押さえとは「債務者が返済を滞納しているなどの事情があり、債務者の財産状況が著しく悪化していることが明らかである場合、債権者が裁判所に対して、債務者の財産(不動産など)の売却等を一時的に禁止することを申請することができる」というもの。つまり、現段階ではひろゆきが勝手にドメイン名などを売却できないというただそれだけのこと。
また、仮差し押さえをしても優先権があるわけではなく、ほかの債権者が先に実際の差し押さえの判決を取ればそちらが有効となる。つまりほかのひろゆきを訴えてまだ支払いを受けていない相手がこの仮差し押さえによって得をする可能性は十分に高い。

仮差押 - Wikipedia

結論その2:仮差し押さえに対抗する手段は存在する
仮差し押さえされると経済的打撃を食らう可能性があるため、対抗手段が用意されています。それが「保全異議(民事保全法26条)」です。保全異議とは何かというと、保全命令の申立が決定された場合、不服のある債務者(この場合はひろゆき)が、保全命令を発した裁判所に対してその保全命令の取消または変更を求める不服申立ての制度のこと。この手続きは書面で可能であり、ネットで調べれば書式がいくらでも出てくる。申し立ての理由としては今回の場合、保全命令がその形式的要件や実体的要件を欠くこと(被保全権利、保全の必要性がないこと)を書けばそれで通る。また、債権者(今回の場合は35歳会社員)の担保の額が低すぎるというのも理由になります。つまり、2ちゃんねるのドメイン名は500万円以上の価値がある、という場合です。

債権の仮差押への対抗手段

滞納処分と強制執行等との手続の調整に関する法律の逐条通達

仮差押え 仮処分 保全処分

最終結論のまとめ:
1.ドメイン名を仮差し押さえすることはその証拠を十分に調べる必要性が薄いので、とりあえず可能と思われる
2.ただし仮差し押さえであるので、勝手な売却などを防ぐだけの効果しかない
3.よって、所有権が移動するわけではなく、2ちゃんねるは閉鎖しない
4.この仮差し押さえに対抗するために保全異議を申請すればドメイン名については仮差し押さえの対象にならない可能性が非常に高い
5.なので、ひろゆきは放置していても別に関係ないので構わないが、大騒ぎしている2ちゃんねる住民の動揺を防ぐため、あるいは今後の2ちゃんねるのために保全異議を申請した方が好ましい
6.ただし、この仮差し押さえを放置しておくと、差し押さえの際にマジで持って行かれる

すぐに閉鎖という可能性は非常に低いですね、たぶん。ただ、これが実はブラフであり、水面下でもっと恐ろしいことが進行している可能性の方が高い、とエビフライ的にはにらんでいます。

Topics: エッセイ |

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